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【感想】「モチベーション革命」(尾原和啓著)

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最近というか、就職活動で自己分析というものが求められてから、何かにつけ自分で「自分は何が好きなんだろうか」「どうやったら自分の好きが仕事になるんだろうか」ということを考えていた。

 

それで少しづつ色んな人の話を聞いたり、色んなことをやらせてもらうにつれて、徐々に自分の中で好きなことや得意なことが朧気ながら形をおびてきている最中だった。だが、働いてみると「本当に好きに仕事になるんだろうか」という不安と、加えて先日のエントリーでも書いていたがビジネス的な人間関係の違和感が付き纏うように最近はなっていた。

 

この本を読むことになったのは、NewsPicksのアカデミア会員だったから(1期から会員なのにアンバサダーの連絡が来ておらず、憤慨している件は置いておく笑)。それで読んでみて、冒頭から共感してしまった。

 

 出世するため、お金のため、モテるため、美味しい食事やワインを楽しむために、人生まるまる仕事に捧げる上司をみて、「自分はこうはなれない」「自分はこうはなりたくない」と思ったことはないでしょうか。

 

ある。笑

 

というか、「なんで頑張れるんだろう?」「それで何が待ってるの?」と思う自分がいる。この本の中にも書いてあるが、自分は「日本一になる」という目標を掲げられても、「日本一になってどうなるの?」と思ってしまう方の人だ。

 

そんな冒頭から始まり、一気に吸い込まれるように読んでいった。特に印象に残ったところを自分なりの解釈を交えて書いていくと、まず惹かれたのは冒頭にも書いた「自分の好きでお金を稼ぐのは甘い考えではないか」という不安に対しての回答があった部分だ。

 

本著では「好き(この本では「偏愛」や「嗜好性」、「歪み」とも言っている)」を仕事にすることに関して述べられており、人間の欲望を

達成

快感

意味合い

良好な人間関係

没頭

に分類されることを元に、大体80年代までと80年代以降で主要な欲望が「達成や快楽」から「意味合いや良質な人間関係、没頭」に変化していることをその背景を含めて説明している。そこにはもちろんこれからは「偏愛」が人間の価値になるということも書かれており

 

人工知能にも代替不可能なもの...それは「嗜好性」です。簡単に言えば、「私は誰になんと言われても、これが好きだ」という偏愛です。人が頭で考えて、答えを出せるようなものは、人工知能の方がより優れた答えを早く出せるようになります。一方で、人の嗜好性は、非常に非効率的なものなのです。

 

ただ「好きなことをやればいいじゃん」という一辺倒の主張をする本と違い、このように時代の流れから「嗜好性」の必要性を説いており、自分の疑念が肯定された気がして安心感を覚えた。それと同時に自分と他の人の欲望の志向性の違いを理解できた。

 

また本書は人間関係、特に信頼関係に関しても言及しており、

 

 違いを認め合うことと同じくらい重要な事があります。それは、「相手を信頼して任せる」ことです。なぜなら、メンバーやパートナーをいちいち疑って、信頼できずにいると、その分動きが鈍くなってしまうから、他者より1秒でも早くイノベーションを起こさなればならないときに、その都度相手を信頼しないまま立ち止まっていると、それが積もり積もって大きな時間の差を生んでしまうのです。

 

というように、「嗜好性」と同様、「信頼関係」の必要性においても社会的背景から説明がされている。

 

社内でのコミュニケーションをコストとして捉える企業はたくさんある。確かに、集中している時にかかってくる電話などはコストになっている。しかし、互いの違いや強みを理解するためのコミュニケーションまでコストとして捉える組織は、変化が激しくなる時代の中で生き残っていけない。互いの得意や嗜好性を理解した上で、信じて任せる。ビジネス的な人間関係、言い換えれば、嗜好性や得意を共有しない関係は、ノベーションを起こせない。そんなことをこの本を読みながら感じた。

 

 

あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので、あまり内容について書かないが、この本は冒頭に書いた「自分の好きを仕事にしてもいいんだろうか?」という不安や「社内のビジネス的な関係性」に違和感に対して背中を押してくれるとともに、気付きを与えてくれる本で今の自分に刺さりまくった本だった。